未払いの残業代を請求するには

看護師が未払いの残業代を請求しようとしても、口頭だけでは残業代を認められない事例も多いです。そのため、あらかじめ証拠を集めておく必要があります。残業した事実を押さえておくために、タイムカードやシフト表だけでなく、電子カルテの記録やパソコンのログイン記録などがあると良いでしょう。証拠を集めようとすると、場合によっては病院側が証拠隠滅を図るケースも考えられるため、できる限り見つからずに密かに集めておくことが大事です。

残業代については、3年前まで遡って請求できます。積もり積もった残業代があると、証拠の整理だけで大変です。そこでエクセルで管理するか、弁護士に依頼して計算してもらいましょう。残業代を計算する前に就業規則や契約内容を確認しておけば、請求できる残業代の間違いを防ぐことが可能です。働き方が特殊だった場合、残業したと思っていた時間が実は残業ではなかったということになりかねません。残業代の割増率が適用されるかどうかも異なるので、忘れずに事前に確認しておきましょう。

残業代を請求する流れとしては、単純に残業代を病院に請求し、そのうえで病院が支払うか支払わないかが決定されます。残業代の支払いは、3年を超えると超えた分が無効になってしまうので気をつけましょう。残業代請求の時効を止めるため、内容証明郵便を送っておくと良いです。その後、病院側が支払いを拒否した場合は、労働基準監督署に相談するか裁判を起こすかの流れになります。