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働き方改革での具体的な取り組み

看護師の働き方改革としては、すでに多くの職場で具体的な取り組みを行っています。まず1つ目が、ICTの導入でしょう。ICTとは、業務効率化や生産性アップに向けたIT化のことです。

これまで手書きだった紙カルテを電子化したり、業務用にSNSで情報をシェアしたりなどの対策が挙げられるでしょう。そのほかにも、音声入力アプリの導入、スマホやタブレットから電子カルテへアクセスできるシステムの構築といった、さまざまな取り組みが行われています。

また、残業時間の改善も一つです。慢性的な看護師不足に陥っている職場では、なかなか一朝一夕での改善は難しいかもしれません。しかし、働き方改革によって残業時間の上限が規定されたため、今後はすべての職場で適切な対策を講じる必要があります。

残業時間を減らす取り組みとしては、医療ロボットの導入やAIを活用した業務効率化などです。タイムカードや電子カルテをより使いやすく工夫することが、看護師の業務負担の軽減にもつながっています。

そして、看護師に多様な働き方を導入するのも、働き方改革の一環です。看護師の資格を持っていても、過酷な労働環境では働けないという人は少なくありません。しかし、多様な働き方を認めることで、看護師の資格を生かして働きたい人が増え、職場環境の向上にもつながるのです。

例えば、短時間だけ働くパート・アルバイトの看護師を採用することが挙げられます。そのほか、夜勤免除や夜勤専従、フリーランスで仕事を掛け持ちしたい看護師の受け入れなどです。

看護師の前残業と後残業

看護師の仕事では、サービス残業が当たり前という風潮が残っています。そのため、残業代の請求が難しいケースも多く、結果として嫌々ながらサービス残業することもあるでしょう。特に看護業界では、前残業と後残業が残業代の出ない残業として有名です。

前残業とは、始業時間前に出勤して仕事に取りかかることを指します。前残業として多いものとしては、情報収集が挙げられるでしょう。あらかじめ患者の状態や当日行う処置などを確認しておくため、紙カルテや電子カルテを見ておくのです。前日や前々日が休みだった場合は、2日間分のチェックが必要になることから、前残業の時間を増やす看護師も少なくありません。

前残業がある理由としては、始業時間になると情報収集をしている時間がないことが挙げられます。始業時間になると申し送りが始まり、それが終わるとすぐに業務を開始しなければならず、始業時間の開始前に情報収集をやらざるを得ないのです。

一方、後残業とは就業時間の後に行う残業のことを指します。例えば、看護記録の作成や申し送りのための内容確認などです。仕事中は忙しく看護記録が書けないケースもあり、申し送りにも時間がかかるケースがあります。

看護師は引き継ぎしなければならないため、申し送りするのが一般的です。詳しい内容を求められた場合は、確認する工程も挟むでしょう。自分の仕事は、すべて自分の出勤中に終わらせておく文化だからです。確認のためにあちこちに連絡しますが、返答がない場合は待たなければなりません。